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東京の赤土から2027年パリの舞台へ!「ローランギャロス ジュニア シリーズ by ルノー 2026」閉幕、アジアを制した新王者誕生

秋晴れの東京に敷き詰められた、鮮烈なレッドクレー。
2026年10月12日から18日までの7日間にわたり、第一生命相娯園テニスコート(東京都世田谷区)で開催された「ローランギャロス ジュニア シリーズ by ルノー 2026 年東京大会」が熱戦の幕を閉じた。

本大会は、テニスの世界四大大会(グランドスラム)のひとつである全仏オープン(ローランギャロス)を主催するフランス・テニス連盟(FFT)が、世界規模で次世代の才能を発掘・育成する国際プロジェクトの一環。アジア各国・地域から集まった17歳未満の精鋭ジュニア男女各16名、計32名が屋外の本格レッドクレーコートに集結した。

男女優勝者それぞれに授与されるのは、2027年にフランス・パリで開催される「ローランギャロス ジュニアトーナメント」本戦へのワイルドカード(出場権)。世界デビューを夢見る若きアスリートたちにとって、まさに未来の扉をこじ開けるための登竜門である。

連日にわたって繰り広げられた、赤土特有の粘り強いラリーと緩急自在の攻防。極限の緊張感のなか、パリへの切符を掴み取ったチャンピオンたちの戦いを振り返る。

激闘のフルセットを制したキム・ドンジェ、驚異の逆転劇で2連覇を飾った駒田唯衣

予選ラウンドロビンと準決勝の激戦を勝ち抜いた男女それぞれ2名が、10月18日の決勝コートに立った。

男子決勝のカードは、キム・ドンジェ(韓国)と大垣心太郎(日本)。
両者一歩も譲らぬストロークの応酬となった第1セット。鋭いリターンと粘り強さで上回ったキムが6-4で先取する。しかし第2セット、大垣が強烈なサービスエースを叩き込むなど一気に攻勢を強め、6-1で奪い返して勝負は最終セットへ。
迎えた第3セット、再び主導権を引き寄せたのはキムだった。深い弾道のショットで相手を追い詰め、6-2で押し切ってゲームセット。接戦を制し、歓喜の雄叫びとともにアジアの頂点へ登り詰めた。

女子決勝は、駒田唯衣(日本)と色川渚月(日本)による注目の日本人対決。
第1セットは巧みなゲームメイクを見せた駒田が6-4で先取。続く第2セットは色川が力強いストロークで反撃し、6-3で奪い返す。勢いに乗る色川はファイナルセットも4-2とリードを広げ、駒田は絶体絶命の窮地に立たされた。
だが、ここからディフェンディングチャンピオンの執念が炸裂する。滑るクレーコート上を泥臭く駆け巡り、驚異的な粘りで怒涛の4ゲーム連取。6-4で大逆転勝利を収め、見事大会2連覇の偉業を達成した。

歓喜の王者が語る――赤土で掴んだ手応えと、パリへの挑戦権

過酷なトーナメントを勝ち抜き、2027年パリへの挑戦権を手にした両チャンピオン。試合直後、二人が残した言葉を紹介する。

男子優勝:キム・ドンジェ(DONGJAE KIM/KOR)

「今シーズンは準備の段階で大変なことも多かったのですが、ケガなく優勝できて本当にうれしいです。支えてくれたコーチングスタッフや、応援してくれたファンの皆さんに感謝しています。決勝は接戦でしたが、第1セットは苦しい場面でも諦めずに戦い、第2セットを落とした後も、第3セットは最初から全力で戦いました。2年続けてこの大会に出場し、クレーコートでのスライドの動きやフットワークの速さに成長を感じています。海外での食事やコンディション管理もうまくできたことが、良いプレーにつながったと思います」

女子優勝:駒田 唯衣(YUI KOMADA/JPN)

「もう一度パリに行けることが、とてもうれしいです。第2セットから苦しい場面が続き、気持ちが折れかけましたが、踏ん張って立て直し、勝ち切れたことに成長を感じています。クレーでは相手よりも粘り強く、コートを駆け回ることの大切さを学びました。対戦相手の色川選手は小さい頃から一緒に遠征に行ってきた仲の良い友人で、この舞台でお互いに力を出し切れたと思います。来年のローランギャロスでは、今年の成績を超え、2回戦を突破できるよう頑張ります」

潜入レポート:赤土のスピリットと日本の伝統が共鳴――華やかな前夜祭オープニングセレモニー
本戦開幕に先立つ10月13日、大会オフィシャルパートナーであるALL Accorのネットワークに加盟する「プルマン東京田町」にて、オープニングセレモニーが華やかに開催された。
会場となったプルマン東京田町は、ローランギャロスのスピリットから着想を得た世界初のホテル。館内にはパリのレッドクレーを思わせる設えが広がり、一歩足を踏み入れればそこはローランギャロスの世界観そのものだ。
セレモニーには、グランドスラム通算7勝、全仏4度優勝を誇る大会アンバサダーのジュスティーヌ・エナン氏が2年連続で登場。さらに、日本テニス界の熱きレジェンド・松岡修造氏がスペシャルゲストとして駆けつけ、会場の熱気を一気に引き上げた。
ハイライトとなったのは、フランス在住の日本人書道アーティスト・Maaya Wakasugi氏によるライブキャンバス・パフォーマンス。全身を使ってキャンバスに「開」の文字を力強く描き出すと、続いてエナン氏が描いた金色の円の中央に「心」の一文字を重ねる即興コラボレーションを披露。
圧巻は松岡修造氏とMaaya氏による「書道対決」だ。「赤土」というお題に対し、制限時間1分で松岡氏が熱い魂を込めて書き上げたのは、情熱と青春を重ねた「赤春(せきしゅん)」。対するMaaya氏は、クレーコートの真髄である「滑」の一文字で応戦し、会場を大いに沸かせた。
テニス、アート、そしてチャラン・ポ・ランタンによる軽快な音楽が交差したカクテルパーティー。コートの外にも広がるローランギャロスの奥深い文化を体感する、贅沢な前夜祭となった。


赤土が育む無限の可能性――東京から世界へ羽ばたく若き才能たち

表彰式の締めくくり、大会アンバサダーのエナン氏が全選手へ送った言葉が深く心に残る。

「優勝した2人はローランギャロスへ向かいますが、今日の決勝で全力を尽くした準優勝の2人にとっても、パリは決して遠くありません」

かつてこのジュニアシリーズ(ブラジル大会)を制したジョアン・フォンセカは、プロへと駆け上がり、センターコートでノバク・ジョコビッチを破る世界的スターへと飛躍を遂げた。2024年大会を制したルイス・グト・ミゲルもまた、ジュニア世界ランキング1位に君臨し、本場パリのローランギャロス・ジュニア本戦を制覇。日本からも坂本怜が世界屈指のトップジュニアへと成長を遂げた。この大会は単なるジュニアの国際トーナメントではない。世界最高峰の舞台へと直結する、未来のグランドスラムチャンピオンへの揺るぎない発信地なのだ。

コートを駆け抜け、泥にまみれ、全力を尽くしたアジア32名の若き戦士たち。赤土の上で得た確かな手応えと悔しさは、彼らがプロとして歩み出す未来の大きな糧となる。

東京のレッドクレーから、2027年、初夏のパリへ。フィリップ・シャトリエの青空の下、この舞台から巣立った若き才能たちが躍動する瞬間が、今から待ち遠しくてたまらない。

「ローランギャロス ジュニア シリーズ by ルノー」大会概要
大会日程/2026年10月12日(月・祝)~18日(日) ※競技は10月14日(水)~
競技会場/第一生命相娯園テニスコート(東京都世田谷区給田1丁目1)
競技/10月14日(水)~16日(金)ラウンドロビン、17日(土)準決勝、18日(日)決勝
出場選手/17歳未満のジュニア選手 32名(男子16名・女子16名)
大会アンバサダー/ジュスティーヌ・エナン
プレゼンティングパートナー/ルノー
オフィシャルパートナー/ALL Accor、BNPパリバ、ラコステ、ウィルソン
協力競技団体/アジアテニス連盟(ATF)、日本テニス協会(JTA)

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