South65

<動画あり>街の活気を直に感じる 冬でも気軽に行けるお散歩観光スポット<十和田・三沢・八戸>

写真上/左より 奈良美智《夜露死苦ガール2012》、ポール・モリソン《オクリア》、鈴木康広《はじまりの果実》

今冬は例年にない降雪がニュースで報じられているが、雪の多い北国での観光で一番困るのが、旅先での移動手段。冬ならではの絶景もいいが、たまには地元を散歩する感覚で歩いてみるのはいかがだろうか。地元のスーパーや店舗を覗いてみるのもいいものだ。今回は、車を運転しなくても歩いて廻れる、街中心地や駅周辺に近いお気軽観光を提案。

筆者の諸事情により、青森県十和田市へ訪れた今回の旅。大抵は飛行機か新幹線を利用するのだが、たまにはバス旅をとJR八戸駅で下車。いつもは車で移動するのだが、八戸駅から十和田市へと向かうバスで移動してみた。

有名な「八食センター」の看板を見てしばらく乗っていると、田舎ののどかな風景から「ん?」
偶然乗り合わせたバスは、陸上自衛隊八戸駐屯地の前を通るルートだったのだ。目の前に自衛隊のヘリが現れ、思わぬ光景に「バス旅もいいものだな」。青森県には、冬は白鳥の飛来地が何箇所があるらしく、いつか時間があれば寄りたいものだ。

十和田市に到着してホテルに荷物を預けて、まず撮影。ホテルは市の中心地、十和田中央から歩いて数分の所にあるので、「日本の道・100選」に選ばれている官庁街通り(通称「駒街道」)に向かって歩いて行く。
十和田市現代美術館に到着すると、なんと併設しているカフェのラストオーダーが近いではないか。あわてて、カフェで注文をした。

 チェ・ジョンファ《フラワー・ホース》

取材時は、まだ雪がうっすらと積もる程度であった。晴やかな空とアート作品が調和した光景を見ながら、周辺を散策。(写真左)椿昇《アッタ》、(右)草間彌生《愛はとこしえ十和田でうたう》。

十和田市現代美術館

青森県十和田市西二番町10-9
<美術館> 9:00〜17:00(最終入館 16:30)
<cube cafe&shop> 9:00〜17:00(カフェラストオーダー 16:30)
休館/月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)、年末年始
https://towadaartcenter.com/

 

奥入瀬ガーリックポークとりんごのカレー
特産にんにくの粉末の入った飼料で育った奥入瀬ガーリックポークを使用したカレー。カレーの中には角切りのりんごが。
青森スペシャルスイーツ
老舗菓子店「福田菓子舗」のアップルパイに、ジェラート(写真は、りんごジェラート)を添えて。
※イートインのみの提供。

とわだ短角牛とごぼうのビーフパイ
写真はイートインのサラダ、スープセット。
市内の牧場 SASAKI FARM(代表・佐々木基氏)の牧草のみで飼育された旨味の強い肉牛をビーフパイに。十和田産のごぼうと米粉、青森県産のガーリックパウダーを使用。

十和田市現代美術館 アート広場では、2月14日まで『アーツ・トワダ ウインターイルミネーション2022』を開催。広場全体がLEDの光で幻想的な世界に様変わり、昼とは違ったアート空間を楽しめる。
期間/~2023年2月14日(火)16:30~21:00 ※上記イベントは終了。

十和田市民文化センター前に保存されているD51。

 

カトリック十和田教会

青森県十和田市稲生町162
戦前日本に滞在し学校や宗教施設などの建築設計を多く手がけたスイス人のマックス・ヒンデルによって設計された木造教会で、昭和7(1932)年建設。国登録有形文化財(建造物)。

左より/十和田市地域交流センター「とわふる」、市民交流プラザ「トワーレ」

2022年9月にオープンした文化施設の十和田市地域交流センター「とわふる」には、アートや文化活動を通じた地域交流の拠点としてギャラリーやカフェ、多目的室などが入る。設計は藤本壮介建築設計事務所。このほか十和田市民図書館は安藤忠雄、市民交流プラザ「トワーレ」は隈研吾による設計なので、建築巡りしてみては。

十和田市地域交流センター「とわふる」

青森県十和田市稲生町16-1

市民交流プラザ「トワーレ」

青森県十和田市稲生町18-33

 

新渡戸記念館(太素塚)

青森県十和田市東三番町24-1
三本木原(現・十和田市)を開拓した南部盛岡藩士・新渡戸傳(にとべつとう)をはじめとする先人の歴史と傳の子孫にあたる新渡戸稲造(にとべいなぞう)の資料を展示。

三本木稲荷神社

青森県十和田市稲生町5-8

お腹がすいたら地元グルメで

大昌園

青森県十和田市稲生町16-8
地元で人気の老舗焼肉店で、十和田バラ焼きを求めて来店する観光客も多い。すぐ席が埋まってしまうため、予約することをおすすめ。

 

バラ焼きは焦げやすいため、「火が通ったら止めてくださいね」。

キムチもそれぞれ異なる味わいが楽しめ、追加してしまう。左よりイカキムチ、ハクサイキムチ、カクテキ。

馬肉料理 吉兆

青森県十和田市西三番町15-4
馬肉と言えば五戸町が有名だが、こちら十和田市でも美味い馬肉は食べられる。地元の人々が集まる人気店「吉兆」に来る客は大抵家族や仲間同士で鍋をつつくのだが、定食も用意しているので安心を。

 

「馬肉なべ定食」の鍋がグツグツ煮えているのを見ているうちに、お腹が減ってくる。

バラ焼きも馬肉で、ペロリとたいらげてしまった。もちろん、馬刺しや馬肉ユッケも美味い。併設の精肉店で購入して自宅へ持ち帰る人も多い。


とうてつ駅そば 十和田店

青森県十和田市稲生町17-3
十和田観光電鉄の「十和田市中央」にある「とうてつ駅そば 十和田店」は、朝7時より開店。懐かしい雰囲気の空間は、ついつい立ち寄ってしまう。

具材豊富な「スペシャル」

 

お土産選びに迷ったら

十和田市観光物産センター

青森県十和田市稲生町15-3
十和田市の特産品を取り揃えているので、お土産選びに迷ったらこちらで。旬の観光情報や地域の魅力を紹介する観光案内所でもあるので、情報収集も。

 「こんな種類もあったのか〜」と丁寧な説明書きと見本を見ながら。

レトルトカレーも種類が多い。

青森の味といえば「スタミナ源たれ」。種類が増え、関連商品もたくさん置いている。

 

少し 足を伸ばすなら

 

道の駅とわだ とわだぴあ
地元の食材やお土産が購入できるほか、食事ができる。工房では南部裂織や十和田市の食材を使用した団子や豆腐、パンの加工体験なども実施(要予約)。
青森県十和田市伝法寺平窪37-2
https://www.towadapia.com/

道の駅奥入瀬 奥入瀬ろまんパーク
奥入瀬の源流水で造られる奥入瀬ビールのブルワリー及び併設レストラン、青森りんごの専門店「あら、りんご。」のファクトリー、地元で生産・飼育される生乳を使用した乳製品を楽しめる「味楽工房」などでグルメ体験。
青森県十和田市奥瀬堰道39−1
https://michinoeki-oirase.com/

十和田市馬事公苑 駒っこランド
馬の文化資料館「称徳館」、馬と触れ合える「駒っこ牧場」などの複合施設。
青森県十和田市深持梅山1-1
http://komakkoland.jp/


十和田奥入瀬観光機構
https://www.towada.travel/

misawa

三沢市には、在日米軍と航空自衛隊、民間航空が共同使用する三沢空港がある。滑走路周辺の様子を見るのが楽しみで、コロナ以前は羽田への帰路はよく飛行機に乗っていた。

日本とアメリカの文化が混在する三沢市は国際交流が盛んなことが特徴。米軍基地入り口のそばにある「Sky Plaza MISAWA」やアメリカン・バーなど、アメリカを感じる店が軒を連ねる。

土日祝日、春・夏冬休み、GWに三沢市内を巡回する無料バスも運行していたりするので、活用してみよう。

2022年は中止となってしまったが、ハーレー ダビッドソンの列が見応えあるアメリカンパレード。

三沢市コミュニティマーケット「ミス・ビードルドーム」。三沢市は世界初の偉業となる太平洋無着陸横断に成功したミス・ビードル号をシンボルとしており、街中にミス・ビードル号にちなんだ建物や地名がある。

渋沢栄一の旧別荘がある星野リゾート 青森。

三沢市では3月31日まで『三沢ほっき丼 × 三沢基地空自上空げ特別コラボ企画 コロナに負けるな!どんからキャンペーン』を実施中。市内飲食店で購入時に配布するシールを集めて応募すると、抽選でプレゼント。
キャンペーン実施店情報はこちらから

全国有数の水揚げ港として知られる三沢のほっき貝は、冬期間限定(漁期は12月~3月末)の極上のグルメのひとつ。写真・上は青い森鉄道・三沢駅前の食堂「きらく亭」の『きらく亭の2色ほっき丼(テイクアウト)』。店のマダムは、「本当は温かいうちに食べてほしいのよね」と残念そう。活気ある店内、マダムたちの笑顔が印象的だ。ほっき貝はコリコリとした食感と柔らかい食感、二通り楽しめる(状況により、ほっき貝は1種類の調理法での提供となる場合があります)。ぺろりっと平らげてしまった一品。

きらく亭
青森県三沢市本町2丁目71−1
定休日/日曜日

 

エアフォースバーガー
道の駅みさわ「くれ馬ぱ~く」のシェフが、米軍基地のアメリカ人シェフからアドバイスを受けて完成させた日米合作のハンバーガー。
三沢基地空自上空げ
自衛隊三沢基地の空自空上げは、三沢市特産のごぼうを使った香ばしさとサクサク食感が特徴。
「現地には行けないけど、食べた〜い」という人には、プライフーズ(株)の商品は通信販売で購入可。

プライフーズ(株)
https://www.prifoods.jp/

 

三沢B級グルメのコラーゲンたっぷりのパイカ(豚バラ軟骨の部位)料理。

十和田観光電鉄駅舎よりJR三沢駅に移設していた「とうてつ駅そば」。

少し 足を伸ばすなら

道の駅みさわ「斗南藩記念観光村
https://kite-misawa.com/tonamihan/
青森県立三沢航空科学館
https://kokukagaku.jp/
寺山修司記念館
https://www.terayamaworld.com/museum.html

三沢市観光協会オフィシャルサイト
https://kite-misawa.com/

 

 

帰路は三沢駅から青い森鉄道で八戸駅へ。 帰りの新幹線まで時間があったので、本八戸駅へ向かう。しかし、北国は日が暮れるのが早い。でもそのおかげで街のイルミネーションも見ることができた。
気になるレストランやカフェも数軒あったが、新幹線の時間もあるので急ぎ足に。

八戸駅で購入できる駅弁

右は、明治25年に八戸駅開業とともに創業した老舗弁当屋「吉田屋」の『うにとウニと雲丹 味くらべ弁当』。3種類の味のウニを楽しめる。
左「三咲羽や」の『三八弁当』は、「三沢昼いか」と「八戸前沖鯖」を味わえる一品。

吉田屋
http://yoshida-ya.net/
三咲羽や
https://www.misawaya-aomori.com/

JR本八戸駅へ

海鮮自慢の八戸

左/本八戸駅のほか、商店街の窓には紹介文が掲載されたふきだしが貼られている。
右/駅そば「バルーン」のメニュー表。人気メニューは煮干しラーメン。

八戸城角御殿表門
昭和53年に風雪のため倒壊したものを、後の昭和55年に創建当初の形に復元。三八城(三戸郡八戸城を意味する)公園や三八城神社、八戸城跡も近い。

八戸市美術館では、壁面を利用してえんぶりの様子を投影していた(2022年12月10日で終了)。
八戸市美術館
青森県八戸市大字番町10-4
https://hachinohe-art-museum.jp/

 

青森県八戸市のえんぶりの様子。春を呼ぶ伝統行事で、豊年満作を祈願する。国の重要無形民俗文化財指定。

八戸ポータルミュージアムはっち
八戸の中心に位置する文化観光施設。
https://hacchi.jp/

八戸まちなか広場 マチニワ
https://machiniwa8.jp/
雨や雪などの天候に左右されずに過ごせる多目的スペース。

山正旅館
本八戸駅の目の前、元横綱・大鵬やマラソンの円谷選手も宿泊したという明治創業の老舗旅館。
https://8yado.com/members/yamasho-ryokan/
みろく横丁
地元の人にも観光客にも人気のスポット。三日町と六日町をつなぐような造りのため、「みろく(三・六)」横丁と呼ばれる。
https://36yokocho.com/

フルーツ&パーラー ODAWARA
老舗青果店のフルーツパーラー。プロの目利きが選んだフルーツを楽しめるカフェと青果店を併設。
https://www.banrin.co.jp/shop/fruitparlor-odawara/

うぉんさい(魚菜)
和食料理店。古代米のサバ寿司を提供。
青森県八戸市内丸2-1-3
https://www.facebook.com/wonsai.hachinohe/


八戸毬姫牛(はちのへまりひめうし)を提供しているステーキ店「STEAK O」


一軒家のポルトガル料理店「Bar Saude
八戸ブイヤベースフェスタ参加店
https://bar-saude.com/

八戸酒類蔵元直売所
八戸市八日町6-1
昨年オープン。建物は大正13年に建築されており、国登録有形文化財指定。
https://hachinohe-syurui.com/u/information/article/62

少し 足を伸ばすなら

小田八幡宮(こだはちまんぐう)
八戸市河原木字小田1-2-1
源義経が平泉から落ち延びたと言われる「義経北行伝説」の残る神社。
八食センター
森県八戸市河原木字神才22-2
八戸港で水揚げされたばかりの新鮮な魚介類や生鮮野菜、県南地方の物産やおみやげなどがそろう巨大市場。
https://www.849net.com/

八戸酒造
青森県八戸市大字湊町字本町9
安永4年(1775)創業の老舗酒蔵。
https://mutsu8000.com/

VISITはちのへ
https://visithachinohe.com/
モバイルバージョンを終了