写真上/海沿いを走るJR山陰本線(イメージ)
12月初旬、冬が始まりつつある島根県の西部・石見地方を訪れた。今回の取材では、石見地方に根付いた伝統芸能である石見神楽を鑑賞するだけでなく、石見神楽の命である衣装や神楽面の創作現場にふれる機会にも恵まれ、有意義な時間を過ごせた旅であった。
出雲えんむすび空港よりバスで移動、JR西日本山陰線出雲市駅から電車に乗り、大田・江津方面へ。地元の人たちの中に紛れて席に座っていると、車窓からは時折海が見える。後日確認してみると、電車は小田駅を過ぎたあたりから海沿いを走っていたようだ。
ものすごく欲しかったのだが、残念ながら叶わず……浜田鉄道部作成「驛鐵印」↓↓
大田市・江津・浜田・益田の4駅では「驛鐵印(えきてついん)」を配布しています😊
— 山陰観光連盟【公式】 (@sankanren) October 30, 2022
神社やお寺などの「御朱印」の鉄道バージョンで各駅設置の駅スタンプを押して完成します👍
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これ以上の追加はありませんので是非お早めに🙇♂️ pic.twitter.com/ABPpirZSCi
かつては神職が舞っていたという石見神楽。明治に入り神職舞から民間の氏子舞へと神俗交替し、石見の各地に神楽団体が結成された。島根県浜田市の「柿田勝郎面工房」では、柿田勝郎さん、兼志さん親子が、石見神楽の歴史と石見神楽面について語ってくれた。
粘土の原型に石州和紙を貼って製作する石見神楽面。石州和紙で作ることのよいところは、軽く丈夫なこと、細かい所まで作り込むことができること。「脱活乾漆」の技法を応用した柿渋入りの糊で和紙を幾重にも貼り、面を剥がすために原型をたたいて壊す面は、長浜人形に携わる人形師によって作られた。
この軽くて丈夫な和紙の面は、神楽舞の動きをより躍動的なものに、また表情の早変わりなど表現に幅をもたせてくれる。柿田さんによると、現在では近隣だけでなく様々な所から注文が来るという。
※動画では柿田勝郎さんと兼志さんが説明しています。
柿田勝郎面工房 https://kakita.ai-fit.com/ |
浜田市で江戸時代より伝わる「長浜人形」の伝統工芸士・福美(ふくみ)さんの工房「島根の招き猫工房」。日本古来の伝統工芸の技法と昔ながらの素材にこだわりつつ、現代のデザインで土人形を製作する福美さん。膠で泥絵の具をといて着色した人形は、柔らかくて温かみのある質感に仕上がるという。
干支の兎やひな人形などのほか、人気の高いのが招き猫。フルーツを被った猫や、多幸にかけて蛸を頭にのせた猫など可愛らしいものがたくさん並ぶ。
※動画では福美さんが長浜人形の製作について説明しています。
島根の招き猫工房 https://xn--w8j053m8hk.jp/ |
海の幸を堪能 |
鯨、貝の化石や、1,600万年前の地層を見て歩くことができる石見畳ヶ浦。
今回の宿のひとつは、国指定天然記念物に認定されている「石見畳ヶ浦」や、西日本で唯一シロイルカに会えるという中四国最大級の水族館「しまね海洋館アクアス」などが近い「国民宿舎千畳苑」。ホテルを出てすぐ目の前が海だから、海水浴も兼ねて泊まるのに便利な立地だ。部屋の窓からは、最高のオーシャンビューを拝むことができる。
海が近い大田市と浜田市は水産物が有名で、浜田市では同市の代表的な魚種、マアジ・ノドグロ・カレイの浜田市独自の厳しい基準をクリアしたものを「どんちっち三魚」ブランドとして認証している。こちら千畳苑も人気は海の幸で、「あんこう鍋」は「ニッポン全国鍋グランプリ」優秀賞などを受賞しているそうだ。
国民宿舎千畳苑 島根県浜田市下府町2164-85 https://senjoen.net/ |
白砂の海岸が約1kmに渡る国府海水浴場の様子が見渡せる。グランピング施設もあり。
人気のあんこう鍋
「レストランしおかぜ」の朝食(◀︎▶︎をクリックすると写真が変わります)
千畳苑から最も近い下府駅近辺までふらっと散策をしていると、この辺りは住民がとても礼儀正しく、非常に治安のよい地域ということがわかる。見知らぬ旅人にもかかわらず、老若問わず通り過ぎる人達皆が「こんにちは」と挨拶してくれるのだ。
東日本のトタン屋根が馴染みの、海のない場所で育った自分にとって、ピカピカに光った石州瓦の屋根だらけの光景も海辺近くの街並みも珍しいばかり。入り組んだ小道から大きな通りに出ると、電車の線路が並走しているので電車が通るのを間近で見ることができる。そんな光景を眺めながら、緩やかな時間の流れを感じていた。
家屋によって異なるデザインが目を楽しませる。
↑電車が通りすぎるのを眺めるのも楽しい
地元のお土産を買うなら
浜田漁港近くの「はまだお魚市場」は、2021年にリニューアルオープンしたばかり。浜田漁港で水揚げされた旬の鮮魚、水産加工品から、地元農産品、特産品等を取り揃えている。早速地元の名産などを探してみる。
1F ここマーケット(物販エリア)
蕎麦の種類も多いが、ラーメンものどぐろにしじみなど揃っている。
名物の赤てんも、数種類。
仲買棟
FARMER’S BREWERY 穂波 / BEER STAND HONAMI
どぶろく・クラフトビール各種・ノンアルコールの甘酒などを製造、販売。BEER STAND HONAMIのオススメは、出来立てのお酒と一緒に片手で食べられるボリューム満点「鯖ドック」。
https://hamadaosakana.com/shop/#shopinfo
甘いなかに浜守の塩(浜田産)のしょっぱさがいいバランスの「ぶちうまい」ソフトクリーム。
2F フードコート
海鮮専門 めし処 ぐっさん(めし処 ぐっさん)
2021年7月に、浜田市公設水産物仲買売場2Fから「はまだお魚市場2F(フードコート)」へ移転OPEN。
https://www.kankou-hamada.org/guidepost/6422
みんなのまる姫食堂
はまだお魚市場近くにある石州まる姫食堂の2号店。人気メニュー「浜っ子定食」や姫ポークのロースカツ定食など、魚もお肉もどちらも楽しめる。
はまだお魚市場(旧・しまねお魚センター) 島根県浜田市原井町3050-46 https://hamadaosakana.com/ |
近隣にはこんな販売店なども
有限会社土江本店 浜田漁港工場
伝統野菜津田かぶを手作りで漬けた「津田かぶ漬け」の老舗・土江本店。漬物の発酵及び熟成技術を取り入れて開発した「奉書干し」という新たな乾燥技術を使った商品などを販売。
https://www.tsudakko.com/%E6%B5%9C%E7%94%B0%E6%BC%81%E6%B8%AF%E5%B7%A5%E5%A0%B4/
島根県はアナゴ類の漁獲量日本一
島根県はアナゴ類の漁獲量日本一。大田市は全国有数の漁場とのことで、大田市では50cmを越えるアナゴを「大田の大あなご」ブランドとして推している。
大アナゴが食べられる店
日本料理 はたの
島根県大田市大田町大田イ313-13
国産の真穴子を加工・販売している1976年創業「村田漁村」では、通販で穴子を販売している。工場では、地元で買い付けた島根近海の新鮮なものを、大きさや鮮度で選別して蒲焼、白焼き、煮込み穴子に加工していく。穴子を一匹ずつ手作業でさばいていくスピードの速さに、「おお〜」。
創業当時から変わらない秘伝のたれを塗って焼く蒲焼。
穴子を捌きながら、選別していく。
村田漁村
https://r.goope.jp/muratagyoson
島根県の観光情報は しまね観光ナビ https://www.kankou-shimane.com/ |
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