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トラベロカがアプリ内検索データを基にした最新の旅行トレンドを発表 「体験型グルメ」の一番人気はタイ

東南アジア最大級の旅行予約プラットフォーム「トラベロカ(Traveloka)」が2025年9月19日に発表したアプリ内検索データの分析によると、旅行者の間で「体験型グルメ」への関心が非常に高く、その中心地がタイであることが明らかになった。この結果は、タイが世界的な美食の拠点として注目を集め、観光による経済成長を後押しする可能性を示唆するものだと思われる。

検索データの8割がタイに集中

この調査は、ユーザーの多様化する旅行ニーズを把握するため、2025年6月のアプリ内検索データを基に実施された。対象国はインドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、フィリピン、日本の8カ国。

分析の結果、食に関連する体験の検索上位100件のうち、実に80%以上がタイ国内のサービスに集中していた。特に首都バンコクは、1都市だけで全体の60%以上を占める圧倒的な割合を示し、東南アジア随一の「グルメ観光の中心地」としての地位を確立した。

また、バンコク以外にもパタヤ、チェンマイ、プーケットといった都市も検索数が多く、美食観光がタイ国内全域に広がっていることがうかがえる。旅行者の関心は、単に食事をすることから、特別な体験を伴う「体験型グルメ」へとシフトしている傾向も明らかになった。

人気は「ダイニング」「クルーズ」「ルーフトップ」

トラベロカの検索データによると、タイでは特に以下の3つのカテゴリーが人気を集めている。

<ダイニング体験>
ビュッフェ、おまかせコース、アフタヌーンティーなど、ユニークで特別な雰囲気を味わえる食事が注目されている。具体的には「W オマカセ」や「YOU&I プレミアムしゃぶしゃぶビュッフェ」などが多く検索された。

<ディナークルーズ>
チャオプラヤー川の夜景と、ワット・アルンなどの歴史的建造物を眺めながら食事を楽しむ贅沢な体験が高い人気を誇る。ライブ音楽やパフォーマンス付きの高級ディナークルーズが人気。

<ルーフトップバー&スカイダイニング>
夜景とともに楽しむ開放的な空間での食事も人気が高い。旅行者は食事そのものに加え、非日常感やロケーションの特別感といった付加価値を求めている。バンコクの「ヴァーティゴ」や「シロッコ」などがその代表例。

タイ政府の「食」戦略と連動

このトレンドは、美食を主軸とした観光推進に力を入れるタイ政府の戦略とも一致する。タイ政府は2025年に食関連の貿易収入7,000億バーツ(約2.8兆円)超えを目指しており、タイレストラン協会(TRA)も年5%の成長を予測するなど、官民連携の取り組みが進んでいる。

タイ観光庁(TAT)も、地方都市55カ所を舞台に「Gastro Nomad(美食遊牧民)」をテーマにしたキャンペーンを展開予定であり、旅行者の「体験型グルメ」への関心は、こうした取り組みの追い風となるだろう。

トラベロカは、国内外で提供する体験予約サービスを通じて、月間4,000万人のアクティブユーザーに対し、タイをはじめとする世界の食の魅力を発信していくとしている。

タイ以外の人気国・地域

調査では、タイ以外で検索数が多かった国・地域も明らかになった。2位はベトナムで、フエやニンビンにおけるローカルなビュッフェなどが人気を示した。また3位には日本とマカオがランクインし、日本では東京の焼肉・高級BBQ、マカオでは中葡融合料理が注目を集めた。その他、インドネシア、ラオス、フランス、グアム、香港なども、それぞれ独自の食文化体験が評価されている。

トラベロカ(Traveloka)
https://www.traveloka.com/