シナモンの香り成分に社会性を高める作用を発見

シナモン(生薬ケイヒ)の香り成分であるシンナムアルデヒドが、社会性を高める作用を持つことが鹿児島大学とクラシエの研究により明らかになりました。
研究の概要
鹿児島大学水産学部とクラシエの漢方研究所は、高齢者の社会的フレイル予防への応用を目指し、食品成分が社会性に与える影響を調査しました。ゼブラフィッシュを用いた試験の結果、シナモンおよびその主成分であるシンナムアルデヒドが、他者への接近行動を促進することを突き止めました。
研究成果掲載誌:Food & Function
掲載日:2026年6月19日
社会性を高めるメカニズム
研究グループは、シンナムアルデヒドが肝臓由来のホルモンであるFGF21の産生を促し、それが脳内のイソトシン神経系を活性化することで社会的な接近行動を誘発していることを解明しました。この行動変化は攻撃性の増大によるものではなく、あくまで社会的な関心の高まりによるものと確認されています。イソトシンはヒトにおけるオキシトシンに相当する神経ペプチドであり、本知見は伝統医薬であるケイヒの科学的な裏付けとしても注目されます。
今後の展望
社会的フレイルは、引きこもりや認知症のリスクを高める要因として現代社会の課題となっています。今回の発見は、すでに食品や生薬として親しまれているシナモンを活用することで、高齢者の社会参加を維持・促進する新たな介入法の開発につながる可能性があります。
関連リンク
https://doi.org/10.1039/D6FO00815A
https://www.kagoshima-u.ac.jp/
https://www.instagram.com/kagoshima_univ.koho/
https://www.fish.kagoshima-u.ac.jp/
まとめ
シナモンの香り成分シンナムアルデヒドが、肝臓と脳の連携を通じて社会的な接近行動を促進することが判明しました。本成果は、社会的フレイルの予防に向けた新たなアプローチとして期待されます。

