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100年生活者研究所が意識調査 人生100年時代の幸せなお金の使い方は「自分+他者のための消費」が過半数超え

⼈⽣100年時代の幸せをテーマにした調査リリースを発信・提案するHakuhodo DY Matrixのシンクタンク「100年生活者研究所」が、生活者の消費行動と人生100年時代における幸福度の関係性を明らかにする意識調査を実施した。

20〜80代の男女728名を対象に夏のボーナス支給時期に合わせて行われたこの調査の目的は、どのようなお金の使い方が人生100年時代の幸せに影響するかを明らかにしようというもの。その結果、実に半数以上が「自分+他者のための消費」で幸福を感じており、この“他者”はライフステージによって変化することがわかった。

【100年⽣活者調査〜お⾦編〜】概要
調査名/【100年⽣活者調査〜お⾦編〜】
調査⽬的/⽣活者の消費⾏動と、幸福度や⼈⽣100年時代との関係把握
調査⼿法/インターネットモニター調査
調査期間/2023年4⽉
調査対象者/20〜80代の男⼥728名

【100年⽣活者調査〜お⾦編〜】結果詳細

Q1. あなたは何にお⾦を使うことが最も幸せだと感じますか?
→半数以上が「⾃分+他者のための消費」と回答

「⾃分+他者のための消費(友⼈との旅⾏/外⾷/贈り物等)」が半数以上の50.3%。「⾃分のための消費」が34.1%と続き、「貯蓄」と答えたのは6.2%だった。

Q2. 今を楽しむものと将来のためになるもの、どちらのお⾦の使い⽅が幸せだと感じますか?
→「今を楽しむもの」を選んだ⼈が46.6%

全体の46.6%が「今を楽しむものに近い」もしくは「どちらかといえば今を楽しむものに近い」と回答。また「将来のためになるものに近い」もしくは「どちらかといえば将来を楽しむものに近い」と答えたのは21%だった。

Q3. あなたは誰のためにお⾦を使うことが幸せだと感じますか?(複数回答)
→お⾦を使う相⼿は、20代は「⺟親や恋⼈・配偶者」、30〜60代は「⾃分の⼦どもや恋⼈・配偶者」、70代以上は「⾃分の⼦どもや孫」

「⾃分」を除くと20代は「恋⼈・配偶者」「⺟親」が⽬⽴ったのに対し、30〜60代の多くは「⾃分の⼦ども」と回答。また、70代以上は男⼥ともに「孫」が3位に⼊っており、ライフステージによってお⾦を使う相⼿が変化していることがわかった。

Q4. あなたが最近で⼀番幸せを感じた買い物は何ですか?(⾃由回答、⼀部抜粋)
→⾃由回答から、幸せを感じるお⾦の使い⽅は多岐にわるものの、⾃分が喜びや楽しみを感じるだけでなく、それを他者とも共有する「幸循環消費」が影響していると⽰唆

○ ⽇々の買い物や⾷事
・友達に焼⾁を奢ったとき。めちゃくちゃ喜んでいて⾃分もうれしかったです。(男性、20代)
・猫を保護したので、その⼦のためにケージやタワーなど、猫グッズを購⼊したこと(⼥性、70代)
○ 旅⾏などの⾮⽇常的な体験
・アミューズメントパークの40周年パレードを家族でみたこと。(男性、50代)
・妻とのハワイ旅⾏です。(男性、80代)
・スイスアルプス縦⾛の旅 花、素晴しい⼭容、⼭⼩屋での仲間との飲酒時間。(男性、80代)
○ ⼤切な⼈への贈り物
・妊娠中に⼦どもの⽤品を買いに⾏ったこと。(⼥性、20代)
・息⼦の彼⼥に初めて会うときに渡す物を、何がいいかなーと楽しみながら探したプレゼント(⼥性、60代)
・⼦どもの誕⽣⽇プレゼントの、電⼦ピアノ。⾳楽が好きな娘にリクエストされ、プレゼントしました。喜ぶ姿は、こちらも嬉しくなります。(⼥性、30代)
・孫の玩具。初孫なので可愛くて仕⽅ありません。(男性、60代)
・⻑男のランドセルです。新品のランドセルを本⼈希望の⾊で購⼊でき、それを背負って学校に通う息⼦を⾒るのが幸せです。(⼥性、40代)

Q5. ⼈⽣100年時代において、あなたは100歳まで⽣きたいと思いますか?
→「幸循環消費」をしている⼈の⽅が、「100歳まで⽣きたい」と思っている割合が⾼い

「⼈⽣100年時代において、あなたは100歳まで⽣きたいと思いますか?」と尋ね、「幸循環消費」をしている⼈と、していない⼈のスコアを⽐較(※ここでは幸せを感じるお⾦の使い⽅をしており、そのお⾦を使う相⼿がいる⼈を「幸循環消費あり」とした)。その結果、「幸循環消費」をしている⼈の⽅が「100歳まで⽣きたい」と思っている割合が⾼いことがわかり、特に「そう思う」のスコアに差がみられた。

調査結果に関する研究員コメント:榊原智宣氏
⾃由回答から⽰唆された通り、幸せを感じるお⾦の使い⽅は「⾦額の⼤⼩に関係なく他者と喜びや楽しみを共有すること」が重要であることがわかりました。少し前までは、⾼級⾞やブランドバッグなどの周りから羨ましがられ、それが⾃分の満⾜感につながる「承認欲求消費」が主流だったと思います。確かに、それは今でも幸せの消費の⼀つであるでしょう。しかし、⼈⽣100年時代では、⾃分だけのために消費するのではなく、誰かと⼀緒に喜びや楽しみを感じる「幸循環消費」を積み重ねていくことが、充実した⼈⽣を歩み続ける鍵になると考えています。

本研究により明らかとなった幸循環消費のポイントは以下の通りです。
●⾦額の⼤⼩ではなく、他者とも楽しめる消費である
●その「他者」は、⼈⽣のライフステージによっても変化していく
●幸循環消費によって、⼈⽣100年時代を前向きに捉えることができる

ボーナスが⽀給されるこのタイミングで、改めてお⾦の使い⽅を⾒つめ直し、⾃分にとっての「幸循環消費」を考えてみてはいかがでしょうか。

【100年⽣活者調査〜お⾦編〜】まとめ
①半数以上が「⾃分+他者のための消費」が最も幸せだと感じると回答。また、その「他者」は、ライフステージによって変化している。
②幸福に影響を与えるのは、⾦額の⼤⼩ではなく、他者と喜びや楽しみを共有することが関係している。
③「幸循環消費」をしている⼈は、していない⼈より「100歳まで⽣きたい」と思っている割合が⾼い。

ほんの半世紀ほど前には想像もつかなかった“⼈⽣100年時代”。それが現実となった今、お金に対する考え方や幸せの尺度の常識は変わりつつあることを再確認させられた調査結果だった。はたして自分は100歳まで生きられるのか、そして生きられるのなら今回の調査結果について熟考すべきだと感じた。