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キンレイ 東西醤油ラーメン開発秘話
「何気ない呟きが次回の試作品に反映されて焦った……」

左から福田暢雄氏(キンレイ)、大崎裕史氏、古濱亮輔氏(キンレイ)

株式会社キンレイは、「お水がいらない」シリーズから「お水がいらない カドヤ食堂中華そば」「お水がいらない 東京醤油らぁ麺」を含む3品を2021年春夏新商品として発売中。東西日本の醤油ラーメンに挑戦した今回の新作の発表会には、「ラーメンデータバンク」の大崎裕史氏とキンレイ社開発の古濱亮輔氏が登場した。

大崎 東京のしょうゆラーメンを作りたいと相談された時に、昔なつかしのラーメンか、今時のラーメンか悩みました。ラーメンの歴史は100年くらいありますが、私が東京ラーメンと言われて思いつくのが荻窪ラーメン、銀座の昔なつかしいラーメン、恵比寿のラーメン……このあたりが東京ラーメンというイメージがあったんですけど、キンレイさんのほうからは比較的最近の流行りのラーメンでよいと。そこから何店舗か紹介して、どうですかっていう感じで味のイメージを狭めていきました。

古濱 自分が関西出身なので、大阪の中華そばのほうは親しみがありますが、東京の醤油ラーメン、醤油の味を強めにしたラーメンに、なかなかアジャストできなかったですね。大崎さんに「これ美味しいね」って言われるまでは自信がなかったのですが、東京と大阪の味の違いに苦労するところがありました。開発陣が皆関西の人間、きき味をするのが関東の人間ということで、東京と関西の醤油の味に対する感じ方の違いには苦労しました。醤油の味が違っているのは分かってはいますが、最後までこれでいいのかと思うところがありましたね。最終的には大崎さんに美味しいと言っていただけて、やっとこれでいいんだと胸を撫で下ろしました。

大崎 自分は会津の出身ですが、全国47都道府県のラーメンを日々食べ歩いているので、言われるまで関西と東京のしょうゆの味の違いにあまり気がつかなったですね。よくよく考えると、関東と関西のうどんは見た目も色も味も全然違いますが、ラーメンも全然違うメニューなんだということが今回よくわかりました。
スープの製法については、鶏ガラを下茹でして一度捨ててという作業(専門店でやる作業を工場にも取り入れている)、そこまでもするんだと思いました。びっくりしましたね。そこまで細かいところまでこだわっていることを聞きまして、その途中経過を聞いている段階でも「ああ、これは良い商品が出来るな」と感じました。

古濱 キンレイの中では約3年前から行っています。この行程を取り入れることで雑味がなくなるんですね。そうはいっても手間がかかることなので、いろいろ工夫してやらせてもらっているという感じです。

大崎 つけ麺などで水出しの昆布水を使うというお店は、ここ3〜4年くらいで増えてきています。ラーメン屋さんの特徴としては、ひとつの寸胴にタレを継ぎ足していくという伝統がありますが、最近は昆布用、和出汁用など素材毎に寸胴鍋を揃えるところも増えてきました。ただ、それはお店単位のことなのでできるのですが、大量生産なのにそこまでやるのかというキンレイさんへの驚きはありました。

古濱 これはカドヤ食堂の橘店主に水出しの昆布水を教えていただき、それを大量生産でチャレンジしてみようかなと。もともと「お水がいらない鍋焼うどん」における低温抽出技術の蓄積があったのが幸いでした。

大崎 醤油の話も要望でなく一知識として打ち合わせ時に生(なま)醤油と再仕込み醤油のことを話したりしたのですが、次の回の試作品ではそれらが使われていたので「原価大丈夫?」、探しに行ったというのを聞いて「そこまでやって大丈夫?」と心配しました。チャーシューも、豚と鶏2種類載っているのにびっくりしたというのもありました。試作品で出てきてびっくりしたなと。

古濱 大崎さんが「専門店はこうしてるよね」とつぶやいたものを何とか商品化したい、専門店と同じものをつくっていくという心構えで、コスト度外視で作ってみてそこからどう下げるか、情報をいただくのは非常にありがたいし、使ってみるとやっぱり美味しい、となるわけなんですね。そこで必要な部分は残し、後はどう頑張るかと考えてやっています。まず、いいものを作って、召し上がっていただかないことには始まらないという感じで。企業理念にもあるように「まずは専門店を目指す」ことをやる、ということを会社の中でも目指しています。
また麺に関しては、近年のトレンドをまず探りました。東京ラーメンなら全粒粉を入れたり、「カドヤ食堂中華そば」でいえば橘店主が「どうにか北海道産でできないか」といったようなことは、チャレンジとして取り組みました。そうそう、全粒粉は大崎さんのつぶやきがきっかけでしたね。

大崎 今回は開発時にいろいろ言わせていただきましたので、これまでのように300円前後の価格ではないだろうと思っていましたが、蓋を開けてみると価格設定は変わらないということを聞いて驚きました。ラーメンをよく知っている人ほど常識を覆される、監修者冥利に尽きるという商品でした。反響といえば「何店舗も回っているのに手に入らないんですが、売り切れなんでしょうか?」という問い合わせが私のところへよく来ます。「カドヤさんのも徐々に取り扱いも増えていくと思います」と返答していますが(笑)



お水がいらない 東京醤油らぁ麺

カドヤ食堂「中華そば」

キンレイブログ

お水がいらない 東京醤油らぁ麺 ~キンレイの挑戦~
https://www.kinrei.com/news/202012/01103900.php

カドヤ食堂「中華そば」の味わいに挑戦したキンレイのこだわり
https://www.kinrei.com/news/202012/01111754.php

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