ブッキング・ドットコムが2024年の旅に関する7つのトレンド予測を発表

世界最大級の宿泊予約サイト Booking.comが、33の国と地域にわたる27,000人超の旅行者を対象とした「2024年の旅行に関する調査」を実施。その調査結果をもとに、同社独自のデータと知見を併せて考察した、2024年の7つの旅行トレンド予測を発表した。

<旅に関する7つのトレンド予測 2024>
■もう1人の自分・主人公の私を楽しむ旅
■水を通じて、生きている実感に触れる旅
■偶然に導かれる、発見に満ちた旅
■五感で味わい、風土を想う食体験
■憧れのひとときを、アラカルトラグジュアリーで叶える旅
■デザイン美+マインドフルネスで、美意識をアップデートする旅
■よりよい明日へとつながる旅

世界の旅行者の68%、日本の旅行者55%は、「日常に戻っても休暇中の自分のようでありたい」と回答。そして、旅先では誰も自分のことを知らないから、いつもと違う自分になれるところが好きだと思っているという。「旅行した旅先で出会った人に、自分の実生活について伝える際に作り話をする」と回答する旅行者も。世界の旅行者の半分以上が、旅先では物語の主人公になったような気分になると思っているようだ。

水を通じて生きている実感に触れるため、バカンスは熱いところで過ごすという時代は終わり、2024年には水に関連した旅が増えることが予想されている。涼を求める旅行者にとって、水の近くに感じられる旅は暑さを和らげ、心を落ち着かせてくれるものとなるだろう。フローティングヨガ、水音のサウンドバス、雪の中での瞑想体験などへの注目の高まりは期待される。また、氷を活用して行うリラックスや健康促進を追求するリトリート、水中ホテル、マーメイド体験なども人気のアクティビティとなるかもしれない。

サプライズ要素に身を委ね、地図に載っていない場所への訪問。そこでの偶然の出会いを大切にしたい。そんな旅をしたい人が世界では55%(日本は33%)。そして偶然、発見、サプライズの旅には、Z世代からX世代を中心に世界の48%がAIに旅行の計画を任せてみたいと回答。新しい旅スタイルが生まれる予感がする。

食文化を探求することが好きな、いわゆるグルメな旅行者は、2024年には旅先の食文化をそのルーツまで深く掘り下げ、食通ならではの発展を求めている傾向が見えてきた。こうした旅を求める人たちは、食トレンドを追うのではなく、伝統料理に見られるような真の職人技や、食の背景にある失われつつある文化の秘密まで掘り下げて、五感で味わうことを求めている。トータル体験を重視し、例えばその食の歴史を引き立てる、空間の雰囲気を変えてくれるような照明、ペアリングされたアロマ、観客に訴えかけてくる音楽などまでをも追求するだろう。また、世界の旅行者の46%、日本の旅行者21%が2024年はVRやARで進化した没入型の『フィジタル』(現実とデジタルの融合)な食体験をしたいと回答。2024年はその土地ならではの料理に挑戦したいという旅行者がなんと世界の81%(日本は47%)。このトレンドには目が離せない。

アラカルトで贅沢を取り入れながら、旅をグレードアップさせるというトレンド。例えば、 普段よりグレードの高い車で旅を楽しんだり、インクルーシブな滞在期間を満喫。また住んでいる地域よりも物価が安い場所へ、遠出ではなく近場にし、その分ラクチュアリーな時間を感動する旅スタイル。こんな憧れ時間を楽しむために、生活費の高騰を背景に、2024年に旅行者は節約術を駆使して費用を抑える工夫をすることを考えている。

キーワードは「デザイン美」と「マインドフルネス」。自然というデザイン。サステナブルな宿。支援している保護地域への訪問。地元フードやカルチャーなどが与えてくれるインスピレーションや刺激を求める旅。世界の旅行者の65%、日本の旅行者38%が旅先の部屋にいながらにして、外の自然の景色を楽しみたいと思っている。旅先の空気、風景などの旅人へのマインドフルネスを見出し、美意識をアップデートしてくれる循環が行われそう。こんな旅がサステナブルトラベルを後押しする。

不安定な世界情勢の中、目まぐるしい日常が続き、心の疲れを感じている旅行者たちは、2024年に自分が望むような生き方を取り戻すことができるように、自己改善を主な目的とした旅を予約する傾向にある。2024年は、深い眠りを得ることを目的とした旅をしたいと回答した世界の旅行者は58%(日本の旅行者51%)。実際にスリープツーリズムという新たな形の旅行の時代が到来している。眠りを改善して心身の健康を改善したいと願う旅行者のため、最先端のテクノロジーを活用した一人ひとりに合わせた睡眠リトリート。また自分の活力回復を優先して、2024年は子供やパートナーよりも自分を優先した一人旅を計画している旅行者や、別れた相手を忘れたい時は傷心旅行に出かけると回答もあった。いずれにしても、旅がより良い明日に導いてくれると世界の旅行者は感じている証だ。

今年2023年のトレンドは、長いコロナ禍を経て非日常、究極を求める傾向にあった。それに対し、来る2024年は「自分はこれから何をしたいんだろう?」「自分って何だろう?」といったものを見つけるための旅がトレンドになりそうだ。

<参考>
Booking.comが提案するコンセプトルーム

28歳くらいの女性をテーマにしたBooking.comがおすすめするコンセプトルームは、贅沢三昧するということではなく、心を豊かにするためのアラカルトラグジュアリーな空間。日々の仕事に翻弄され、ある時ふと「自分が本当に好きだったのは何だったのか? この先、年齢を重ねていくとどんな生活をしていくのか?」と悩みがちなこの世代の女性が自分探しの一人旅に出るのなら、単純に宿を手配するのではなく、好きなテイストの部屋を選んでみよう。インテリア的にはロマンティックながら可愛いだけでなく、落ち着いた色合いの大人のスタイルが特徴。ホテルでリラックスしてリフレッシュするのもいいけれど、リチャージしてエネルギーとインスピレーションをもらい、この先を見据えて心を切り替えるのに最適だ。

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